ウルトラファインバブルウルトラファインバブル

農業分野におけるファイバブルのメリット

21/11/11 ウルトラファインバブル

 ファインバブルは国際標準化機構(ISO)で定義されている固有名称です。気泡の直径1~100㎛をマイクロバブル、1㎛以下をウルトラファインバブルと呼びます。近年、このファインバブルがいろんな分野で活用できることがわかってきました。
 中でも農業分野では作物の成長促進といった効果が確認されており、いろんな作物での研究が進んでいます。ここではファインバブルを農業分野で活用するメリットをまとめました。

農業分野でファインバブルを利用するメリット

・ファインバブルによる栄養素の運搬・浸透
 ファインバブルの表面はマイナスの電荷を帯びていることがわかっています。有機物はプラスの電荷を帯びており、植物に必要な栄養素も同様です。栄養素がファインバブルに引き寄せられた結果、より多くの栄養が植物に届けられることが考えられます。
 また植物細胞の大きさは種類にもよりますが、およそ100㎛とも言われておりウルトラファインバブルはそれに比べて非常に小さいので、植物細胞への浸透(吸収)が良いことになります。

・気体の種類によって得られる効果
  農業では酸素量があまりない地下水を利用することも多く、植物へ酸素が充分に行き渡らないケースも見受けられます。ファインバブルを含ませることにより、植物細胞に酸素を届けて、成長を促進させることができます。
 また二酸化炭素のファインバブルを葉に散布して植物の光合成を促進させたり、オゾンを含ませてうどんこ病の発病を抑制するなど、気体の種類によって様々な効果が得られることがわかってきています。

農業分野でファインバブルを利用した事例

・ほうれん草
  ほうれん草は種子の発芽を促進するために、種子を水に浸す「浸種」という処理を行います。その際、使用する水の酸素濃度の低下が、発芽不良の原因になったりしますが、マイクロバブルを含ませた水に浸種することで発芽率が上がると報告されています。さらに発芽までの所要日数も早くなったとのことです。

・いちご
 いちごにおいても葉面散布により、肥料の吸収量が上がって、収穫量の増加や種苗時の苗が強くなったなどの報告があります。収量が増えると味が大味になるとのイメージもあるようですがそなことはなく、病気の減少や農薬コストの削減にも効果が出ているようです。

・トマト
 根肥と呼ばれ、肥料の三要素の一つであるカリウムがウルトラファインバブルのマイナスの帯電効果によって吸収が促進されると考えられています。根張りもよくなり、栄養素や水分の吸収効率も上がっているとのことです。通常収穫に三日ほどかかっていたのが一日おきに収穫できています。

ファインバブル発生装置「ファインアクア」のご紹介

 ファインアクアの大きな特徴として、大気以外にボンベ等を使用して様々な気体を液体中に封入することが挙げられます。

 これにより、例えば溶存酸素量が非常に高い容液などを生成することができるだけでなく、病気予防にはオゾン、光合成促進には二酸化炭素といった用途に応じて気体の種類を変えることが可能です。

 農業分野における新たな可能性がファインアクアには秘められています。

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まとめ

 どのような気体を液中に溶存させるかによって、ファインバブルの用途は格段に広がります。国連で採択されているSDGsにも大きく貢献することが期待されています。

 農業で環境制御を行っているケースや高付加価値な品種を栽培には特に大きなメリットが期待できます。

 内容をもう少し詳しく知りたい、聞きたい、というご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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ファイルのアイコンこの記事を書いた人

㈱岡部機械工業 梅山 和久衛生管理者の資格を取得してから5年以上。徳島の岡部機械工業で社内の衛生パトロールを行い、職場環境の改善に取り組んできた。職場の環境衛生を整えることによって、健康優良法人に選ばれました。働くうえでは健康が何よりも重要だと思い、環境衛生について日々研究している。