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ファインバブルの歴史

21/09/17 除菌 ウルトラファインバブル

●昔からあった気泡の研究

 浮力は紀元前3世紀ごろ、アルキメデスによって発見されました。それ以降、いろんな人が水中に発生する「泡」に興味を持ち、研究されてきました。

 17世紀にはガリレオ、19世紀にはポアゾンといった人物が物体の浮力や液体中での固体球の沈降について論文や式を発表しました。20世紀に入り、クリフトらによって気泡に関する書籍が出版されました。

 日本においては主に機械工学や化学工学分野等を中心にして気泡研究が発展してきました。その成果として1969年に書籍が出版(1982年に改訂)され、気泡の基礎理論を学ぶものとして使用されました。

 そして1998年、広島でカキが赤潮の被害を受けた際、水質浄化を目的に微細な気泡を実験的に発生させ、浄化効果を得たと同時に成長効果もあったことから「小さな泡」への関心が高まりました。
 また、マイクロバブルという名称もこのころ定着していきました。

 

●日本で培われたファインバブル産業

 カキ養殖の成功例を受けて日本国内では気泡の研究がこれまで以上に盛んになり、小さい泡がもたらす現象の性質の多くは科学的に説明ができるようになっていきました。

 2004年ごろにはマイクロバブルよりさらに小さいウルトラファインバブル(当時の名称はナノバブル)の存在が明らかになりました。ですが目に見えないウルトラファインバブルの計測法が確立されておらず、課題を残しつつも研究開発が進んでいきました。

 そして2011年ごろ、水中にファインバブルがどの程度分布しているのかわからないと消費者から信頼を得ることはできない、ということで国際標準化の動きが広がっていきました。 目に見えないウルトラファインバブルを標準化して存在を確認したり分布量を計測する仕組み(ISO規格化)を目指しました。

 2012年には、産業界がリードして国や学会の協力の元(一社)ファインバブル産業会が設立されました。これを機に日本発でファインバブル産業の国際標準化活動が本格化しました。

 国際標準化することで泡の大きさによる呼称の統一がなされ、100㎛以下の気泡をファインバブルとして呼ぶようになりました。さらに1~100㎛をマイクロバブル、1㎛以下をウルトラファインバブルとしました。
 またファインバブルの計測方法も規格化されました。

 日本発祥のファインバブルの技術ですが、他国の技術研究も進んでいると聞きます。今後はお互いに切磋琢磨し合ってファインバブルの可能性を広げ、ファインバブル業界がますます成長していくものと思われます。

参考文献 日刊工業新聞 ファインバブルとは
 https://pub.nikkan.co.jp/uploads/book/pdf_file5851e79443319.pdf

参考サイト 一般社団法人 ファインバブル産業会
 https://fbia.or.jp/

 

●ファインバブル発生装置【ファインアクア】のご紹介

 ファインアクアは非常に微細な気泡【ファインバブル】を液中で発生させる装置です。通常の気泡は発生後すぐに水面へ浮上し外部に放出されてしまいますが、ファインバブルは浮力の影響を極めて受けにくく、水中に長期間溶存することができます。

 ファインアクアは高速旋回流方式で気体と液体の混合体を発生させます。その高速旋回時に摩擦を生じさせ、ファインバブルにまで微細化することを可能としています。
 さらに大きな特徴として、大気以外にボンベ等を使用して様々な気体を液体中に封入することが挙げられます。

 これにより、例えば溶存酸素量が非常に高い容液などを生成することができ、生物活性作用など様々な可能性が生み出され、多分野における新たなニーズの開拓が期待できます。

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ファイルのアイコンこの記事を書いた人

㈱岡部機械工業 梅山 和久衛生管理者の資格を取得してから5年以上。徳島の岡部機械工業で社内の衛生パトロールを行い、職場環境の改善に取り組んできた。職場の環境衛生を整えることによって、健康優良法人に選ばれました。働くうえでは健康が何よりも重要だと思い、環境衛生について日々研究している。